四畳半神話大系(森見登美彦)

四畳半神話大系 ★★★☆
「もしあのとき、あれをしていたら・・・」
誰でも1度は思うことだと思う。
この小説は、そんな「もし・・・」の4つの分岐点を描いた
パラレルワールドもの。
主人公は大学入学時に4つのサークルのどこに入ろうか悩んで、
その4つのどれかに入った話が4つの連作。
イデアは面白いけど、同じような分掌が何度も続くので、
途中でちょっと飽きた。
と、思ったら、最後にびっくり。
全ての不可解な小さな事件のなぞが解け、
そしてあったかい気持ちになった。
最後まであきらめずに読むものだ。
特に、運命の黒い糸で結ばれた悪友との関係はすばらしい。
あまりいうとネタバレになっちゃうから話の説明をできないのが残念!
それにしても、この本にはなぜか振り回された。
読み飽きて寝ちゃって電車を乗り過ごしたり、
惹きこまれて惹きこまれすぎちゃって電車を乗り過ごしたり。