オリヴィア・ジュールズ −彼女のたくましすぎる想像力 (ヘレン・フィールディング)

オリヴィア・ジュールズ―彼女のたくましすぎる想像力 ★★★
ブリジット・ジョーンズの日記」の作者の最新作。
ブリジットが平和で豊かな英国の女の子の話なら、
オリヴィアは中東との戦争がおきている現在の英国の女の子の話。
相変わらずとんでもなく突飛な行動をしてしまう女の子が、
テロやアルカイダとの騒動に「たくましすぎる想像力」で
巻き込まれ・・・る?かもしれない話。
話の展開がめちゃくちゃすぎるので
「まさか夢オチとかないよね・・・」と思ってしまった。
きっと、作者なりの反戦メッセージをこめて皮肉った本なんだろう。
そう感じた本だった。

アメリカ、イギリス、アラブの男たち−はみんな考え違いをした子どもなのだ<中略>。アメリカは口ばかり達者ないじめっ子で、草野球のヒーローになりたがっている。イギリスは堅苦しいまでに高潔であろうとしている、いいとこのお坊ちゃん。そしてアラブの男たちは、欲求不満を抱いた、両親に押さえつけられた子どもで、面目を失うのだけはさけたいという理由から、根拠の無い虚勢を張っている。

それにしても、アカデミー賞のシーンは最高に笑えた。
実在の俳優や監督が架空のオスカーをとっちゃったりして、
架空のスピーチしちゃったり。
架空の人物オリヴィアがティム・バートンとやりとりしちゃう。
最高。